「学童保育」がどのようなところか想像はできでいますか?
私は「小学校が終わったら子どもが行くところ」という大雑把なイメージはあったのですが、小1の壁について調べていると学童保育に対する知識が全くなかったことに気付きました。
学童保育には種類があるの?どう選べばいい?我が子が入れない可能性もある?など、学童について疑問に思っていることをこの記事では解消していきます。
何となく学童保育に入る予定でいる、という人も一度学童保育の全体像を知っておくと参考になるはずです。
学童保育についてもっと学ばねば、と思うきっかけになった「小1の壁」についての記事はこちらから↓
学童保育とは
学童保育とは、主に小学校低学年の子どもたちが放課後、休日、または学校の長期休暇中に保護者の代わりに安全かつ有意義に過ごすための施設やサービスを指します。
「学童クラブ」や「放課後キッズクラブ」とも呼ばれ、全国の市区町村で提供されています。
学童保育の目的
- 安全な環境の提供:放課後や休日、保護者が仕事等で家にいない時間に、子どもたちが安全に過ごせる環境を提供します。
- 学習や遊びを通した教育の促進:学校の授業外での学習支援や自由遊び、クラブ活動など、子どもの社会性や自立心を育む活動を提供します。
- 社会とのつながりの強化:地域社会や他の子どもたちとの交流を通じて、社会性や協調性を養います。
学童保育の利用対象
- 主に小学1年生から6年生までの子どもたちが対象ですが、地域や施設によっては幅広い年齢層を受け入れる場合もあります。
学童保育の活動内容
- 宿題支援: 学校の宿題や学習のサポート。
- 自由遊び: 子どもたちが自主的に遊ぶ時間。
- 集団活動: スポーツ、工作、音楽などのグループ活動。
- イベント: 季節の行事や特別なプロジェクト。
学童保育の種類と特徴
学童保育には主に4つの種類があり、それぞれに特徴、メリット、デメリットがあります。
公立学童
地方自治体によって設置され、運営される学童保育施設を指します。
これらの施設は通常、公立学校や地域の公共施設内にあり、自治体が直接管理・運営を行います。
費用が比較的安く、地域コミュニティに密接に連携しています。
公設公営学童(地方自治体が学童保育施設を設置し、自治体自身が運営)
- 特徴: 地方自治体が直接運営。公立学校の施設や児童館などを利用することが多い。
- メリット: 費用が比較的安い。地域コミュニティと密接で、地元の子どもたちとの交流が可能。
- デメリット: 大人数での活動が基本で、個別の注意やサポートが限られる場合がある。プログラムの多様性に欠けることも。
公設民営学童(地方自治体が施設を設置し、その運営を民間の企業やNPOなどに委託)
- 特徴: 地方自治体が設置し、運営は民間企業やNPOに委託。公設公営に比べて、プログラム内容が多様化している傾向がある。
- メリット: 公設公営に比べてサービスやプログラムが多様。民間のノウハウを活かした運営が期待できる。
- デメリット: 民間企業による運営なので、費用が公設公営よりやや高くなる可能性がある。
民間学童
主に民間企業、団体、または個人によって設置・運営される学童保育施設を指します。
これらの施設は民間の資金で運営され、自治体の助成や補助を受けないことが一般的です(近年では助成が下りるようになりました)。
豊富な教育プログラムや特色あるサービスを提供することが特徴ですが、費用は公立学童に比べて高くなる傾向にあります。
民設民営学童(民間企業、団体、または個人が独自に学童保育施設を設立し運営)
- 特徴: 民間企業や団体が独自に設立・運営。多彩な教育プログラムや個別対応が特徴。
- メリット: フレキシブルな運営と個別対応。教育内容の多様性や専門性が高いことが多い。
- デメリット: 費用が高め。地域コミュニティとのつながりが薄い場合がある。
管轄外・民設民営学童(自治体の規制や基準から独立しており、認可外とも呼ばれる)
- 特徴: 民間企業や団体が自治体の助成なしに運営。特化したサービスや独自のカリキュラムを提供する場合が多い。
- メリット: 高度な専門性や特化したサービスの提供。保護者のニーズに応じた柔軟な運営が可能。
- デメリット: 費用が一般的に最も高い。自治体のサポートや規制が少ないため、サービスの質にばらつきがある場合がある。
学童保育の種類と特徴まとめ表
種類 | 特徴 | 利用時間 | 料金 | 入り方 | 条件 | 過ごし方 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
公設公営 | 地方自治体が設置・運営 | 放課後〜夕方、土曜・休暇日は自治体による | 低料金 | 市区町村に申し込み | 親の就業状況などに基づく | 自由遊び、宿題、イベント | 費用が安い、地域との連携 | 大規模で個別ケアが限られる |
公設民営 | 地方自治体が設置、民間が運営 | 公設公営に準ずる | 公設公営よりやや高い | 地域の市区町村または施設に申し込み | 公設公営に準ずるが柔軟なケースも | 多様なプログラム | サービスの質が高い | 料金がやや高い |
民設民営 | 民間企業が設置・運営 | 柔軟(早朝から夜遅く、休日対応) | 高額 | 直接施設に申し込み | 制限少ない | 教育的活動や専門プログラム | 時間・プログラムの柔軟性 | 料金が高い |
管轄外・民設民営 | 民間が独自に運営、自治体無関係 | 大変柔軟(場合によっては24時間対応) | 非常に高額 | 直接施設に申し込み | 制限なし | 高度に専門化されたサービス | 高度な専門性、特化サービス | 料金が非常に高い、質にばらつき |
学童保育を選ぶポイント
保護者のライフスタイルに合わせた時間帯の選択
- 開校時間: 保護者の勤務時間や家庭のスケジュールに合わせて、開校時間が適切かどうか確認します。夜遅くまで保育している施設や早朝対応があるかも重要なポイントです。
- 休日の対応: 土曜日や学校の長期休暇中にも開いているか、またその際の時間帯も要チェックです。
通いやすさと立地
- 立地: 自宅や学校からの距離、通学路の安全性を考慮しましょう。送迎サービスがある場合はその範囲と条件を確認します。
- アクセス: 公共交通機関の利便性や、保護者が車で送り迎えする際の駐車場の有無も重要です。
プログラム内容と教育方針
- 教育内容: 学童保育のカリキュラムや活動内容が子どもの興味や発達段階に合っているかどうかを確認します。クリエイティブな活動、スポーツ、学習支援などが提供されているかもポイントです。
- 教育方針: 学童保育の教育方針や理念が家庭の価値観と合致するかを検討しましょう。
定員とスタッフ
- 定員: 子どもの性格や集団での行動に合わせて、定員の多い少ないを考慮します。小規模でアットホームな環境か、多くの子どもが集まる活動的な環境かを選択します。
- スタッフの質と数量: 指導員の資格や経験、スタッフと子どもの比率も重要な要素です。個々の子どもに対する注意やケアのレベルを判断するためにも、これらの情報は有用です。
施設の環境と安全性
- 施設の設備: 遊び場、学習スペース、休憩エリアなど、子どもが快適に過ごせる施設かどうかを確認します。
- 安全対策: 事故防止のための施設の安全性や、緊急時の対応手順を確認します。
費用
- 料金: 月額や年間の費用、追加料金が発生する可能性があるかどうかを考慮します。料金体系が明確で家庭の予算に合っているかどうかを確認します。
口コミや評判
- 保護者の声: 他の保護者の口コミや学童保育の評判を参考にしましょう。地域のコミュニティやインターネットのフォーラムで情報を収集します。
体験入園や見学
- 体験入園: 可能であれば体験入園を利用して、子どもが施設でどのように過ごすかを確かめます。
- 見学: 施設を実際に見学し、スタッフとの面談を通じて質問や懸念点を直接確認します。
待機児童がいる学童に入るにはポイント制?先着順?抽選?
学童保育にも「待機児童」がいる地域もあります。
共働き家庭の増加や施設の不足が原因で、全ての子どもがすんなりと入ることができないのです。
保活時代に「共働き〇点」「個人経営〇点」など点数があったことは覚えていますか?
保育園入園はその家庭の状況に応じたポイントを加算していき、ポイントが高い子どもから優先的に入れるという仕組みでした。
学童保育にも、このようなポイント制を採用している地域もあるようです。
地域によってポイント制であったり、先着順・抽選という選び方をするので、希望の施設の入所情報は早めにキャッチしておきましょう。
ポイント制の具体的な項目は自治体によって異なりますが、一般的に優先されやすい項目はこちらです。
- 低学年(1~3年生)の児童
- ひとり親世帯や特別な事情がある家庭
- 障がいを持つ児童
- 保護者の就労状況
詳細は、お住まいの市町村の学童保育のガイドラインや公式情報をご確認ください。
学童保育はいつ頃から探せばいい?
注意点として前もってお伝えしますが、申し込み時期や説明会の開催時期は地域や施設によって異なるため、詳細は各自治体や施設に直接問い合わせるようにしてください。
また特に公立学童に関しては申し込み期間が限られているため、早めに情報を集めて申し込みを行う必要があることを念頭に入れておいてください。
学童保育の申し込み時期
- 公立学童の申し込み期間
- 一般的に11月~翌年1月まで。
- 具体的な申し込み期間は自治体によって異なり、一部の自治体では申請を分割で実施する場合も。
- 民間学童の申し込み時期
学童保育の説明会の時期
学童保育後もまだ帰宅できない場合はファミリーサポートの検討も
学童保育では決められた時間を過ぎると大人の迎えが必要な場合があるので、時間に間に合わない場合も考えられます。
その時はファミリーサポートを利用する手段もあります。
学童保育の迎えを頼むことや、そのまま自宅で子どもの見守りもお願いできます。
別途料金がかかるものもありますが、食事準備や学習支援、家事代行もお任せできるファミリーサポートも検討してみてはいかがでしょうか。
ファミリーサポートについての記事はこちらです。
自治体や運営によって異なるため、早めの情報収集を!
もし行きたいと思っている学童があれば、早めに調べて募集時期に備えましょう。
この記事を通して、学童保育についての心積もりができれば幸いです。
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