担任に苦情を入れたいけど、このようにお悩みではありませんか?
モンスターペアレントだと思われたらどうしよう…
苦情を入れることで、子どもが担任から差別されたり悪い環境になったりしないかな…
この記事では、担任に苦情を入れるさいの心構えについて書いています。
- 担任に苦情を入れる前に確認しておくこと
- 苦情別のアプローチ方法
- モンスターペアレントだと思わせないためのポイント
- 印象を良くする具体的な言い回し
担任に苦情を入れたい時は、いきなり校長や教育委員会に言うのではなくまず担任に直接伝えましょう。
のちのち教頭や校長を巻き込む事態になった時でもモンスターペアレントだと思われず親身に聞いてもらえるためのポイントについて解説しています。
担任へ苦情を入れる前に!子どもに話を聞くときのポイント
まずは子どもの話をしっかりと聞き、事実確認を行いましょう。
子どもの話を聞くときに気をつけたいポイントは以下の通りです。
子どもを否定せずにじっくり話を聞きだす
子どもが話す内容に対して、否定的な反応はせず共感しながら詳しく話を聞きましょう。
たとえ親として異なる見解を持っていても、最初は「それは大変だったね」や「そう感じたのはつらかったね」といった共感の言葉をかけることが大切です。
共感を示すことで、子どもは自分の感情が受け入れられていると感じ、さらに心を開いてくれるようになります。
相談してくれたということは信頼してくれている証拠。
子どもも悩んだ末に、やっと相談できたのかもしれません。
ここで否定されると「相談してもどうにもならない」という悪い経験を積んでしまい、いずれ大きな困難に直面した時も頼ることができずに悪化してしまう可能性も。
まずはしっかり話を聞きましょう。
子どもも話していくうちに自分の感情を整理でき、解決策を見つけやすくなります。
事実関係を冷静に分析する客観性を持つ
子どもから話を聞いた後は、冷静に事実関係を確認しましょう。
子どもの話は本人も気づかないところで見落としがあることも。
事実と誤解が混在している場合があるのです。
子どもの言葉すべてを鵜呑みにするのではなく、大人としてある程度は客観性を持つことも意識しましょう。
担任への悪口は言わない
子どもの前で担任の悪口をいうのはやめましょう。
親の意見は子どもにとって大きく影響するため「親が悪口をいっていた=担任は悪」だという思考が根づき、今後担任と和解することも難しくなります。
また必要以上に子どもをあおるような言い回しもしないように気をつけましょう。
メモを取って時系列をまとめる
いくつか問題点が出てきた場合、時系列に沿ってメモを取ることも有効的です。
メモを取ることで流れを把握し整理することができるので、問題の全貌が見えやすくなります。
また学校側と話し合う場面が出た時にも事実関係を正確に伝えることができ、よりスムーズな話し合いを臨めます。
問題の本質が見極めやすくなり、言い忘れ防止にも効果的です。
担任に苦情を入れるときは問題の核心を見極め、種類別にアプローチする
子どもが学校で遭遇する問題は多種多様です。
そのため、すべて同じ方法で解決できるわけではありません。
内容に応じた適切な解決方法を導きましょう。
納得すれば終わり?それとも解決必須?
まず、問題の性質を正確に把握することが重要です。
子どもの一時的な不満である場合は、子ども自身が納得する形で問題が解決することもあります。
一方で重大な問題は学校に報告し、根本的な解決が必要です。
子どもからの不満すべてを苦情として報告するのではなく、内容によってアプローチを変えましょう。
落としどころを見つけられそうであれば、子どもに受け止め方を変える方法や、子どもだけでも解決できそうな手段を提案して話し合ってみてください。
軽微なトラブルであれば子ども自身に対処の方法を考えさせることで、自立心を育む機会にもなります。
事例1. 学習面での悩み
授業が難しすぎてついていけない、面白くない
この時に確認したいポイントは以下の通りです。
- 担任の説明が難しいのか
- 授業の進み方が適切でないのか
- 今の授業が難しいのか、今までもそうだったのか
- 子どもが基礎でつまずいているのか
- 子どもの普段の学習意欲はどうか
- 他の子どもも同じ悩みを持っているか
これらのポイントを確認することで、学校に相談をするべきか、子どもが乗り越えていくべきかを図る指標になります。
家庭でフォローできそうなのであれば、授業に追いつけるよう子どものサポートをして乗り越えることもできます。
しかし自分の子どもだけではなく複数の子どもも同じような訴えを持っているのであれば、学校に相談することを考えてみてもいいですね。
事例2. 人間関係でのトラブル
クラスメイトからいじめられてるのに先生が助けてくれない
この時に確認したいポイントは以下の通りです。
- 具体的な内容、状況
- 関わっている人物
- いつからか、何度あったか
- 担任にいつ、どのように訴えたか
- 担任の反応、対応
- 担任に相談したあとどうなったか
- 子どもの気持ち
いじめのような深刻な問題に直面した場合、速やかに学校に連絡を取り、具体的な事例をあげて状況を説明します。
「我が子がいじめられている」と知ると怒りのあまり冷静な対応が取れなくなってしまいますが、まずは一度冷静になりしっかり子どもの話を整理しましょう。
子どもがいじめられていると確信したのであれば、しっかりと学校に事実確認を行い早急な対処を!
もし子どもが何度も担任に助けを求めているのに変わらない、余計悪化した、など最悪な状況に陥っているのであれば、担任より上の役職である教頭や校長に訴え、複数の大人で話し合う場を設けましょう。
事例3. 担任との関係性
担任がなんかいや
この時に確認したいポイントは以下の通りです。
- 具体的な事例
- どのようなときに感じるか
- 他の子どもに対してはどうか
- 他の子どもも同じように思っているか
- 担任に落ち度はあるか
担任に悪い部分がありそこで嫌だと感じているのか、それともただ性格的に合わないだけなのかを見極めましょう。
担任に落ち度がなく、単に我が子との性格の不一致だと感じるのであれば、子どもに受け止め方を伝えストレスを減らす手助けをします。
「性格が合わない人もいる」ということを知るのも、ひとつの成長です。
どのように過ごせばいいか、どう感じ方を変えたらいいかを、一緒に考えながら話し合ってみてください。
しかし担任の悪い部分が原因であり複数の子どもから声があがっているのであれば、それは苦情を入れるケースとしていいでしょう。
事例4.ルールの厳しさ
クーラーの設定温度が低くて暑い(寒い)、給食中は絶対トイレに行かせてくれない
この時に確認したいポイントは以下の通りです。
- 時期に応じた適切な対応をしているか
- 我が子に問題点はないか
- 他の子どもも同じように感じているか
- 担任に直接訴えているか
- 担任はどう対応しているか
あまりにルールが厳しすぎると、快適な学校生活を過ごせないですよね。
子どもの意識や行動で解決できる問題なのか、子どもの安全に関わることだから担任に考えを改めてほしいのか、事実を確認したうえでどうするのがいいか子どもと一緒に考えましょう。
子ども側に落ち度がなかった場合でも、まずは子どもが自分で担任に伝えてみるように促し、自分の意見を伝える大切さを学べるようにするのも大事です。
意見を述べる時にはどのような言い方がいいかの話し合いも。
もしあまりにもルールの厳しさが異常だと感じ、子どもからの訴えにも改善がなされないようならば親から担任に伝えましょう。
事例5.重大なケガをしても報告・謝罪がない
そういえば今日体育のときにめっちゃ頭打った
この時に確認したいポイントは以下の通りです。
- どのような状況でどの程度だったか
- 担任はそのことを知っているか
- どう対応されたか
- 子どもの体調に異変はないか
ケガをした直後は何もなくても、時間が経つと痛みや不調を感じるケースもあります。
子どもが痛いというから病院に連れて行くと足の骨が折れていた、という事例も。
重大なケガをしても報告がないのは、子どもの安全を守るという職務の怠慢です。
もし担任が知らないのであればそれはそれで問題なので、状況確認を含め、担任に連絡を取りましょう。
そして対応・内容に応じて教頭や校長にも訴えかけましょう。
モンスターペアレントだと思われない担任への苦情の入れ方ポイント6選
モンスターペアレントだと思われると、こちらが正しい事実を述べていても素直に受け入れてもらえない可能性が出てきます。
そこで、苦情を入れたい時は以下の点を心がけるようにしましょう。
まずは担任に直接伝える
担任を飛ばして、いきなり教頭や校長に話すのは避けましょう。
担任からしても自分の知らないところで話が進んでいては不信感が生まれ、今回の問題が解決した後もわだかまりが残るかもしれません。
まずは担任に話して状況が改善することを望みましょう。
担任に話しても改善せず教頭や校長に相談するとなった時も
ずいぶん前から担任の先生にも相談させていただいているのですが
とつけ加えることで、改善できなかった担任側に問題があることを強調できます。
「事実確認をしたい」から始める
非難や批判から始めると「一方的」と受け止められ、モンスターペアレントだと感じられることも。
まずは「事実確認をしたい」という姿勢を示し、話し合いの余地を見せましょう。
子どもがこう感じているようですが、先生の視点から状況を教えていただけますか?
というような言い回しを使うことで、担任もその時の状況を共有しやすくなります。
複数の苦情を一気に伝えない
次から次に苦情を伝えると、「ただ不満がある人の文句」という受け止められ方をされてしまいます。
一番伝えたい苦情を明確にし、そのひとつだけを解決できるようにしましょう。
もしいくつも苦情がある場合は
以前にも気になったことがあるのですが
と前置きをして軽く伝えるだけに留め、一番解決したい事柄がぶれないように。
たくさんの苦情があると、一番解決してほしい問題が埋もれてしまう可能性もあります。
どうしてほしいのか、何をしてほしいのかを提案する
話し合いで事実確認をしたあとは、解決策を丸投げではなく「こうしてほしい」と具体的に提案しましょう。
望む方向性を示すことで、完全に一致しなくとも望んだ道筋に近しい解決策がとられるはずです。
しかし強要するような言い方ではなく、歩み寄りを示す表現で伝えましょう。
対話を通じて解決策を見つけたいという意欲を示すことで、建設的な会話が可能になります。
こう思うのですが、先生からもご意見をいただけますか?
というような、協力を求める言葉を選びましょう。
冷静で柔らかな話し方
喧嘩腰のような話し方だと、解決策を考えるよりも「まずはこの人を落ち着かせないと」と違うベクトルを働かせてしまい、解決への道が遠のきます。
話し方で印象が変わるため、悪印象を持たれるとモンスターペアレントだと誤解されてしまう可能性が。
たとえば店員が原因だったとしても、店員を怒鳴りつけている客はカスハラに見えてしまいますよね。
お忙しいなか時間をいただきありがとうございます。
初手のあいさつで自分は冷静だということを態度で伝え、不利にならないよう丁寧な姿勢を心がけましょう。
担任の事情を配慮する言葉をつけたす
担任に原因があったとしても、最初から責めるような言い方をすると心象を悪くさせてしまいます。
のちに教頭や校長が出てくる事態になった時、担任の味方をされるだけではなくこちらの意見を素直に聞いてもらうために、ある程度は猫をかぶっておくほうが得策でしょう。
そこで担任の事情を配慮するような言葉を添えると印象がよくなります。
- 私の言い方が悪くてうまく伝わらなかったのですが
- 我が子に悪い点があることは重々承知ですが
- 先生もお忙しくてなかなか全体に目を向けるのも難しいことと思いますが
- もしかして業務の負担が大きすぎるのではと心配になりまして
など、担任の立場を配慮する一言も添えると、教頭や校長からの心象もよくなり親身に話を聞いてもらえます。
担任への苦情の入れ方でモンペと思われないためのポイント6選
まずは苦情を入れる前に、子どもの行動や意識で解決できる問題かどうかを考えましょう。
事実確認をし、大人が介入しなければならない問題であれば、まずは担任に直接話します。
内容や担任の対応の仕方に応じて、教頭や校長にも相談しましょう。
モンスターペアレントだと思われてしまうと、親身になってもらうのは難しくなります。
ある程度は演技をして、こちらの言い分をまずは聞いてもらえるようにすることが大切です。
そして大前提ですが、途中で担任が変わることはありません。
苦情を入れた後に我が子が担任から疎ましく思われないように、あくまでもクレーマーではなく適切な意見の申し出として、冷静で丁寧な対応を心がけてください。
我が子の快適な学校生活のために、できる限りのサポートをしましょう。
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